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乗り鉄

たなきんです。いつもより短めです。

JR西日本が赤字路線を詳細なデータとともに公表した。国鉄がJR各社に分割民営化されたのは昭和62年(1987年)であるが、その前に「国鉄再建法」があって、その施行令では一日の乗車人数が2000人以下の路線については、「廃線を急ぐ必要がある」とされている。この法律は既に廃止され、また民営化に伴い廃線に際して国の許認可の壁が低くなっている。

京都の近くであれば「廃線候補」は敦賀・東舞鶴間、加茂・亀山間があり、京都駅始発の智頭急行の走る路線も黒字であるが、利用者の人数で判断すると廃線候補となっている。

さて、以前に「夜行列車」、「鉄道趣味」をこのサイトに投稿して多くのコメントを頂いた。「京都好き」は「旅行好き」でもあり、「鉄道利用者」でもあるので、鉄道の想い出は数多くあるのに違いない。その投稿の中で私は「乗り鉄」であることを告白している。そして神奈川県内の鉄道全線完乗は既に書いたが、東京都内都下は私鉄、地下鉄が四通八達していて、なかなか全ての鉄道を完乗できていない。特に、神奈川県民の私は東京の西側を走る京成電鉄と東武鉄道には縁が薄く足が向かない。

そのうちに、桜の季節になり千葉県の房総半島を横断する「いすみ鉄道」「小湊鐵道」に乗り、半島の途中で切れている盲腸線の「久留里線」も乗った。沿線に咲く桜と菜の花の共演は見事で、乗り鉄の醍醐味を味わった。当然ながら、「銚子電鉄」にも乗った。JR銚子駅から出ている銚子電鉄の終点「外川駅」は木造で、NHKの朝ドラ「澪つくし」のロケも行われた場所である。撮影に夢中になっていたら折り返しの電車に乗り遅れてしまい、銚子駅までタクシーで戻るという失態があったが、6.4kmしかない路線で、しかも弓のように大きくカーブしている路線なので弓の弦にあたる直線を走るタクシーの移動距離は遙かに短く、代金が安く済んで安堵した。

春になり、八ヶ岳の麓に山荘を持つ大先輩からゴルフに来ないかという誘いを受けた。山梨県に行くには、東京からならJR中央線、車なら中央高速道路を使う。神奈川県民なら、御殿場まで東名高速で行き、山中湖をかすめ、富士急ハイランドの横を通って大月ジャンクションで中央高速に入るルートがある。ところが、乗り鉄の私は考えて、横浜駅から静岡県の富士駅までいき、身延線に乗り換え、甲府まで出ることにした。

身延線の途中にある日蓮宗総本山身延山久遠寺は、折良く桜が満開の季節で山の中の遅い春を愛でることができたが、参詣者の殆どは私も含め日蓮宗の信者ではないことは自明である。ただ桜を眺めに来ただけである。振り返ると京浜急行は川崎大師の参詣用にできた大師線がその始まりであり、神奈川県には小田原から大雄山最乗寺への参詣のために大雄山線が延びている。京成電鉄の成田線は説明するまでもないだろう。

さて、創価学会は日蓮宗の門徒であったので、総本山の久遠寺へ参詣するために富士駅乗換の身延線を利用する客はとても多く、富士駅はプラットホームを延長し、国鉄や後のJRも臨時列車を運行するなど殷賑を極めた時期があった。身延線だけでは間に合わなかったのか、富士駅には最乗寺へ往復するバスの発着スペースが大きく取られ、車の通行を妨げないようにペデストリアンデッキも出来た。ところが、1991年に創価学会と日蓮宗久遠寺が断絶状態となり、当然ながら827万世帯(平成25年版 宗教年鑑)の総会学会信者のお参りはなくなってしまい、富士駅はたちまち人通りが少ない駅になってしまったのである。有為転変とはこのことをいうのであろう。

注:上記文節中の記述内容に誤りがありました。正しくは「創価学会は身延山ではなく富士宮市にあった日蓮正宗(にちれんしょうしゅう)総本山大石寺(たいせきじ)の参詣」です。

また、横浜から西に向かって東海道線に乗ると富士駅のひとつ手前に吉原駅がある。静岡県富士市は製紙工場が林立しており、吉原駅から出ていく路線はそれらの工場への原料運搬、完成品搬出の拠点であった。その吉原駅から出る「岳南鉄道」に乗ると左右を工場に囲まれた地帯を走り、各工場へ連絡する引込線、引込線の跡が多く観察できるが、平成23年(2011年)から全部がトラック輸送に置き換わってしまい、線路上に貨車は一台も見掛けないのである。手元にデータはないが、一日の乗客数は1000人程度であり「廃線を急ぐ必要がある」の2000人の半分である。

岳南鉄道乗車券

岳南鉄道乗車券
 
 
 
 
 
 
 
 
 

何はともあれ、身延線も乗った。岳南鉄道も乗った。先日は大井川鉄道にも乗った。そして静岡県で残すは、静岡鉄道、遠州鉄道、天竜浜名湖鉄道の三線だけである。神奈川県から乗り鉄のためだけに新幹線を利用して静岡県まで遠征するのはもったいないと思っていたら、今月は京都に行く予定があった。往路は浜松で途中下車して遠州鉄道に乗り、帰途は残りの2本に乗れば静岡県の鉄道完乗ということになる。

夏の祇園祭の宿も手配済みであるので、今度は豊橋鉄道から始めるのだが、愛知県に入ると名鉄、近鉄、地下鉄がそれこそ網の目になっているので、どこから手を付けていくべきか今は考えないことにしている。

タナキン

北山ユース開所366日目から宿泊して、皆さまに育てられた大昔のホステラーです。 京都の寺社仏閣の全数踏破を終え、次に季節毎の拝観を実施中。

2件のコメント

  1. 私事で忙しくて読むことができなかったので遅くなりました。

    創価学会は日蓮宗の門徒であったので、総本山の久遠寺へ参詣するために富士駅乗換の身延線を利用する客はとても多く

    というのはちょっと違いまして、創価学会は身延山ではなく富士宮市にあった日蓮正宗(にちれんしょうしゅう)総本山大石寺(たいせきじ)の参詣ためでした。富士駅に電車で行く事はほとんどなかったのでわかりませんが、静岡駅は新幹線の団体用のスペース(現在はありません)も混雑していました。新富士駅ができたのも、創価学会員(信者)ためだったはずでしたが、日蓮正宗総本山が創価学会と断絶したということで当てが外れました。
    新富士駅は鉄道線と接続していない唯一の駅で静かな駅になってしまった?それでもレンタカー屋があるのだからそれなりに乗降客はあるのでしょう。

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