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東福寺

たなきんです、いつもより長文です。しかし、皆様に役立つ情報を満載したのでお楽しみ下さい。

手元のガイドブックにある京都の神社仏閣を全部歩いてしまったが、季節によって異なる風情があり、今年のように紅葉が不作の年もあったりで、汲んでも汲んでも尽きせぬ上洛の思いは止まないのである。今回は富山・立山・糸魚川・高岡・金沢・福井を徘徊した帰途、湖西線を辿って錦秋の古都を歩いたのでご報告したい。

暮色濃い京都駅頭に降り立ち、向かったのは堀川三条のビジネスホテル「セレクトン京都堀川三条」である。定宿の薙刀ホテル(仮名)の二倍の値段で驚いたが、最近の宿代は高騰しているのだ。APAホテルが宿代を「時価」にしたのが最初かもしれないが、どこもかしこもビジネスホテルの宿泊費は一万円を超える時代になってしまったようである。なお、東横インはあまり値上げしておらず、会員は半年前から予約を受け付けるのでありがたい。(役立情報#1)

また、東横インは洛中に複数のホテルを持っているのでキャンセル待ちを狙って、満室でも執念深く深夜とか早朝にネットで確認しているとほぼ宿泊できる。なお、五条大宮など不便な場所の東横インは抑えで予約しておくことをお勧めしたい。なお、私は東横インとは何の関係もないのでステマ(ステルス・マーケティング)ではない。(役立情報#2)

脱線するが、別のある日に新潟のビジネスホテルに宿泊したら、普段は4,000円のホテルが15,000円になっていた。なんとキンプリ(King & Prince)のコンサートがあってどこのホテルも満室なのである。皆様、コンサートと学会総会の日程は注意しておいた方が宜しいと思うのである。(役立情報#3)

今回の上洛目的は、京都国立博物館で10月7日から12月3日まで開催される「東福寺特別展」であり、目玉は「五百羅漢図」全50幅一挙公開である。東福寺には45幅、東京の根津美術館に2幅が現存されていて、足りない3幅は模写である。室町時代の絵師、明兆(1352~1431)が57歳で描いた巨大な連続ものであり、500人の人物が描かれているのである。この涅槃図はBS番組「京都浪漫」で紹介されたことがきっかけで是非拝見したいと思ったのである。

東福寺は桜が一本もないという話は、読者諸兄でご存じない方はいないと思うが、この番組ではさらに詳しい話をしていた。「吉山明兆の献上した絵を足利四代将軍足利義持がいたく気に入り、褒美として何をつかわすかを尋ねた。」すると明兆は「東福寺はご覧の通りに桜の名所になっております。後生、この場が必ず遊興の場と化し、そして必ずや修業の妨げになります。褒美として修業の妨げとなる桜の木を全て切り落として下さい。」と願い出た。その結果、東福寺は桜の名所ではなくなり、紅葉の名所になったとのこと。

桜の季節に東福寺へ参詣する人数は激減しただろうが、紅葉の季節には私を含めて大勢の観光客が押し寄せるのであるから修業の邪魔ではないかと思う。それでも貴重な現金収入が得られるのであるから修行僧の衣食に些かの貢献があるかも知れないと考えたのである。

早朝は、久保ちゃんと当然ながら東福寺の通天橋や本坊庭園、さらに塔頭の光明院を拝観した。なお、光明院は四季を通じて公開されており、最寄り駅は京阪の鳥羽街道駅と紹介されているが、そこからだと長い坂道を登ることになり顎が上がってしまうので、東福寺から南下するのがよろしいと久保ちゃんから教えてもらった。(役立情報#4)

光明院の後は京阪で移動して、寒さと足の疲れを癒やすために、五条坂に面した「喫茶アマゾン」で一休みした。二階の喫茶室には妙齢のご婦人二人が仕切っていて、彼女らに見とれていたのかコーヒーに誤って塩を入れてしまい、実に残念な思いをした。この喫茶店に入った目的はもうひとつあって、三十三間堂近くで、食べログ3.6点、Retty三つ星の名店の開店時刻を待っていたのである。

開店時刻の5分前に入店のつもりが、そうは問屋が卸さなかった。開店時刻11時の前だというのに、既に常連さんで満員、寒い外で待たされたが。入店は11時08分であった。立ち食い蕎麦屋ではないので、最初の客がそんなに早く店を出る筈がない。つまりは10時頃から営業しているのではないだろうか。(お得情報#5)

昼間からアルコール成分も注入した上、新鮮な食材を豊富に使い眼の前でシェフが腕を振るって作られる料理に舌鼓を打ち、大々満足して店を出た。ここでは、糖質、脂質、蛋白質と塩分が申し分なく摂取できるのでとてもお勧めである。特にこの店のオリジナルなソースが印象的で、瓶に詰めて販売していないかを尋ねたが、門外不出なのだそうである。なお、店の名前とジャンルは各自調査されたい。

で、いよいよ京都国立博物館へ入り、創健者の円爾が中国に六年間の留学を経て持ち帰った書籍、帰国後に東福寺を建て鎌倉時代から集められた書画仏像、特に明治時代の火事で焼け落ちた大仏で焼け残った2mの左手は剥がれた金箔もさることながら当時の栄華を偲ばせるのである。なお、この左手は中指と薬指が曲げられて、人差し指と小指が立てられているので楳図かずお画伯のまことちゃんの「グワシ」を彷彿とさせるのである。(注:グワシは立てる指が違う)

で、お目当ての涅槃図はどうも小さくて、描かれている人数も少ない。「こはいかに、かかるようやはある」と思わず高校時代に習った古文が口をついて出てしまったが、真相はこうであった。涅槃図が余りにも大きいので、特別展の期間を四分割して展示してある。つまりは全部観たければ、京都国立博物館へ日を変えて四回お運び下さいということであった。蛇足であるが五百羅漢コンプリートチケット限定2000枚が発売されていた。実は、上野の国立博物館でも同じような経験があったことを思い出した。特別展を見学する時は事前の確認が必要なのだなあと悟った次第である。(お得情報#6)

 

タナキン

北山ユース開所366日目から宿泊して、皆さまに育てられた大昔のホステラーです。 京都の寺社仏閣の全数踏破を終え、次に季節毎の拝観を実施中。

2件のコメント

  1. お疲れ様です。

    あ声掛けありがとうございました。

    普段行かないところを案内してもらい感謝しております。

    少し訂正することがあります。

    誤ってコーヒーに塩を入れたのは、『市川珈琲』ではなくて『喫茶アマゾン』でした。

    『市川珈琲』は京都国立博物館の後に行きました。

    なを東福寺の大涅槃図は、3月14日から16日に本堂で行われる涅槃会で無料公開されるそうですので来年もおいでください。

    お待ちします。

    1. 久保さん、ご指摘ありがとうございました。早速、本文を訂正しました。本当は久昌院までを書こうと思ったのですが、文章が長過ぎてしまい、東福寺でまとめてしまいました。

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