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ふんどし作戦

たなきんです。いつものように長文です。

皆様、2005年8月の北山ユースホステル閉館後、京都の宿はどうされていたでしょうか。私は、APAホテル、スーパーホテル、そして京都駅前塩小路の京舞インを経て、今は通称「長刀ホテル」正式名称「東横イン四条烏丸」を定宿にしております。

説明するまでもありませんが、交通至便な上に10泊すると1泊が無料になるという特典があります。振り返ると今年1月から東横インは「四条烏丸」に加えて「青森駅前」「対馬厳原」「松本駅前本町」「水戸駅南口」「岐阜」「宇都宮駅前2」などに宿泊しており、既に無料宿泊の特典を獲得しております。

「四条烏丸」が定宿ですから、最寄り駅まで目をつぶっても歩けると思っていたのですが、今頃になって地下鉄の駅名が「四条駅」であることに気が付きました。阪急の駅は「烏丸」なのですが、地下鉄は「四条」なのであります。まあ、地下鉄は「烏丸線」なのですからアタマに烏丸を付ける必要はないのです。

同じ「四条」でも京阪電鉄の「四条」駅は、2008年に「祇園四条」に駅名変更しております。変更理由の一つとして、地下鉄烏丸線の「四条」駅との誤乗が少なからずあるということが挙げられておりましたが、1915年から営業している駅が、1981年開通の新参者に遠慮するというのはいかがなものかと憤慨しつつ、地下鉄側も事前に京阪に挨拶とか根回しくらいしなかったのかと怪しむのであります。

ついでながら京阪の「丸太町」駅は、同じ時期に「神宮丸太町」に名称変更しております。まあ、平安神宮に近いからという理由であります。同じく「五条」も「清水五条」と変更して、清水寺へのアクセスを意識しているようでありますが、駅のある鴨川の五条大橋から清水寺が近いという理屈は如何なものかと思うのであります。

さて、私は北山ユースの開業一周年の翌日から通い始めたオールドホステラーなので、余命幾ばくもありません。平均寿命で考えるとあと四半世紀ぐらいは生存する勘定ですが、普通に階段を上り下りし、一日一万歩や二万歩くらいは平気、つまり「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義された「健康寿命」の日本人男性平均が72.68歳(厚労省2022年最新データ)ということを知りました。あくまでも平均値ですが、次のオリンピックの年には、腰が痛いとか膝がやられたとか、白内障が進んだとかで、旅行はおろか外出もままならない。そういう可能性が低くはないのであります。

そこで、資産を切り崩し「ご利用は計画的に」という形で、にわかに全国を徘徊するに至ったわけであります。そこで、最近に乗った会津鐵道の駅名変更について京阪電鉄を上回る商売熱心であることを皆様にお知らせしたく筆を取ったのであります。はい、ここからが本論であります。

さて、栃木県の日光へは浅草から東武線の特急リバティに乗るのが安くて早いのですが、この路線は下今市駅で西に向かう東武日光線と北上する東武鬼怒川線に分かれます。

そして、鬼怒川線の終点から線路は続き、野岩鉄道、会津鐵道とつながり終点駅はNHK大河ドラマ「八重の桜」や白虎隊でお馴染みの会津若松であります。前述の三路線は一本の線路(単線)で繋がっているのに別々の会社が運営している件については説明を省きます。

会津鐵道というのは昔の国鉄会津線であり、会津若松から南進して山越えが出来ず盲腸線だったのでありますが、南進工事が当時の国鉄によって進められ、1986年春に開通したのですが、国鉄がJRになってから僅か三ヶ月で、1986年夏に第三セクターの会津鐵道が発足したのであります。

この時、14の駅のうち9駅の名前を変更してしまったのであります。

例を挙げると、上三寄→芦ノ牧温泉、湯野上→湯野上温泉、荒海→会津荒海、糸沢→七ヶ岳登山口などで観光客を大いに意識した駅名に変更しているのであります。また、2006年には会津高原→会津高原尾瀬口と改名していますが、尾瀬沼への距離はGoogleマップによると140kmで自動車で3時間以上かかるので、この駅名はいかがなモノかと思うのであります。また、この会津鐵道の駅名変更は、生き残りのための必死の努力だなあと感心する気持ちもあるのです。

ローカル線に乗っていると、無理矢理な名物名産作りやイベントを散見するのですが、その一つに特別企画列車というものがあり、結構な賑わいがあります。

この文章で、日光、鬼怒川、会津若松について書いたのは、この路線を最近に乗り鉄したからで、会津若松からは11年間の不通期間を経て2022年10月1日に再開通したJR只見線にも乗車したのであります。再開通から三週間も経た平日にも拘わらず、ディーゼルの二両編成は全てのつり革が埋まるほどの満員で、そこに途中からトラピクス(観光旅行社)の団体が乗り込むという盛況ぶりの大人気でした。それでも会津若松駅から終点の小出駅までは一日に3本しかなく、途中駅止まりも2本しかありません。しかも、これから紅葉が始まるので更に観光需要は高まると思われました。

私はなんとか一時間前から並んで先頭車両のボックス席を確保したところ、向かいの席には鐵道好きが昂じて小湊鐵道(千葉県)に就職したという鉄オタが居て、色々と説明を伺い楽しい時間(4時間20分)を過ごしたのですが、その彼がすれ違う列車を見て大変に驚いた瞬間がありました。

なんと、JR只見線に会津鐵道の車両が乗り入れているのです。後で調べたところ、お弁当付きの特別企画列車で会津若松駅から途中の只見駅の間(全線がJR線)を往復するのです。自分の路線に集客するのではなく、他社の人気路線に自社の列車を走らせるクワダテは初めて知りました。まさに、人のふんどしで相撲を取るという形であります。

なるほど、小田急電鉄が新宿から自社の本線を走り、途中からJR御殿場線に乗り入れる特急ロマンスカーは今でも運行されていますし、新宿駅から日光行きの東武線特急が運行されていますが、自社路線を走らず全て他社路線を走るのはここの例だけではないでしょうか。

実は会津鐵道の「ふんどし作戦」におおいに感動したので、この文章を記した次第であります。

タナキン

北山ユース開所366日目から宿泊して、皆さまに育てられた大昔のホステラーです。 京都の寺社仏閣の全数踏破を終え、次に季節毎の拝観を実施中。

9件のコメント

  1. 今の若い世代は、YHの会員証は持ってなくて、東横インの会員証持参で旅してるといわれてますね。😅

  2. 師匠さん、ご助言ありがとうございます。よく行く駅名や店名を忘れて通うということはあるあるですが、阪急京都線「烏丸駅」を、「四条烏丸駅」と今の今まで誤って記憶しておりました。本文は訂正しておりましたので、ご確認下さい。

     

  3. この前 ACE HOTELへ 泊りましたが ほかに HOTEL ANTEROOMや kumagusukuなどの ギャラリーに泊まる アートホテルとか 階段本棚があるTUNES STAY HOTELなど 特徴のある ホテルを 泊り歩いてました。あっ あとは 木屋町にある 元ラブホ転用ホテルとか。(笑)

  4. そねまんさん、思い出しました。
    三条の鴨川からちょっと上がって東に入った「ATO HOTEL」は現地に行って、ラブホだと気が付きました。ベッドが豪華だったなあ。

    紅葉の時期で都ホテルまで取れなくて、阪急京都線で大阪へ出て馴染みのビジネスホテルにも泊まったなあ。

     

    1. インバウンド目当てに ラブホから転換したホテル 結構あるみたいですね。路地を入った先に 入り口があって 出入りが目立たないの。(笑)

      もう一軒 思い出しました。知り合った木屋町のバーのオーナーが 岡崎公園のそばに開いた 町家を改装したゲストハウスに 1週間くらい 泊っていたことがありました。これ 自分の家みたいで 良かったなぁ。

      1. と 書き込んだら 雑誌『POPEYE』が 5年ぶりの京都特集。これに 泊ったゲストハウス こばこや ACE HOTELとか kumagusukuが紹介されています。他にも 行った所 行きたい所が いろいろ載ってます。

        1. そねまんさん、コメントありがとうございます。
          ちょうど、FacebookにアップされていたPOPEYEの宣伝で買おうかなと思っていたところです。また、Facebookにそねまんさんの投稿も発見しました。

          昨年から乗り鉄を始めているので、上洛の三割ぐらいは近江鉄道、信楽高原鐵道、京阪京津線、京阪石山坂本線に費やします。

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